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初心者アニメーターのための スクアッシュ&ストレッチ 6つの使い方

海外CGアニメーターのわかすぎ(@ryowaks)です。普段はバンクーバーの映画スタジオでハリウッド映画(今まで関わった作品)作ってます。週末はオンラインスクール(アニメーションエイド)でアニメーションを教えてます。

先日ツイッターでこんなツイートをしました。

https://twitter.com/Ryowaks/status/1223508087576977410?

CGのアニメーション勉強してる人であれば、アニメーションの基本的なルールであるスクアッシュ&ストレッチ(Squash & Stretch)は聞いたことがあると思います。アニメーションの勉強を始めたばかりの初心者でも知っている基本的なルールです。

ただし、基礎のルールとしてはちゃんと知っていてもそれをちゃんとアニメーションに応用できているかと言われると意外と出来ている人が少ないんじゃないでしょうか?

そこで今回は、実際にスクアッシュ&ストレッチをどういう場面でどのように使うと効果的なのかという具体的なシュチュエーションや目的について6項目にまとめてみました。

この記事では、、、

スクアッシュ&ストレッチをちゃんと応用できるようになりたい!

という人のためにこの6項目をまとめてみようと思います。

わかすぎ

この6個さえ覚えておけばスクアッシュ&ストレッチマスターになれるよ!

1、弾力性の質感

スクアッシュ&ストレッチと聞いて一番最初に思いつくのがまずこれだと思います。単純なボールなどで、どれくらい弾力性があるのかというのをスクアッシュ&ストレッチを使って表現することができます。


アニメーションの基礎のクラスなどでも一番最初に勉強するのがこの弾力性の部分だと思います。僕のクラスでもよく言うですが、気をつけるべきポイントはこのスクアッシュ&ストレッチをどれくらい使うのかによってそれぞれの物体の弾力性が違って見えるということです。

逆に言うと、正しい弾力性の表現の為に正確にスクアッシュ&ストレッチの量や大きさを決めないといけません。

弾力性大きめの質感(水風船、テニスボールなど)=スクアッシュ&ストレッチ多め
弾力性少なめの質感(野球ボール、ゴルフボールなど)=スクアッシュ&ストレッチ少なめ

ちなみに当たりまえですが、必ずしもボールでなくてもスクアッシュ&ストレッチは入れましょう。一番大事なのは質感の表現です。

2、重さを出す

スクアッシュ&ストレッチを使って物体や体の重さも表現することができます。
具体的なシチュエーションとして、よく使われるのがなどです。キャラクターが歩いたり、ジャンプして着地した時に足が少しつぶれて横に広がったり(スクアッシュ)して、体重が乗った時の体の重さの表現などができます。

2つのアニメーションを見比べて分かると思いますが、キャラクターの体重や体の大きさ、もしくはアクションのスピードなどによって、求められるスクアッシュ&ストレッチの’量やタイミングが変わってきます。

同じように腕立て伏せのように手が地面についている時も、同様にスクアッシュ&ストレッチを使うことで体の重さを表現することができます。

これもやはり同じく、どれくらいスクアッシュ&ストレッチを使うのかによってその物体やキャラクターの具体的な重さの表現ができます。

体の重さなどにより足や手がつぶれる(スクアッシュ)という表現

3、 コントラスト【演出】

スクアッシュ&ストレッチは物理的な物やキャラクターの動きの表現だけでなく、演出や演技の面でもよく使われます。

使われる場面としてはキャラクターが驚くときなど、観客にそのリアクションの大きさを分かりやすく明確に誇張して伝えたいときなどです。

驚く前に一旦少しつぶれて(スクアッシュ)それから驚く(ストレッチ)という風に動きの中でコントラスト(対比)を作ることで、伝えたい演技ををより明確に演出することができます。ちなみにこれはアンティシペーションというアニメーションのルールでもあります。

特にとてもカートゥーンなアニメーションではわかりやすさが特に重要視されるのでこのような誇張表現はよく使われます。

演技や演出を分かりやすく見せるためにコントラスト(対比)を作るためにスクアッシュ&ストレッチを使う

4、ポーズの誇張

次はポーズを作る時に役に立つスクアッシュ&ストレッチの使い方です。 ポーズを作る時のルールのひとつとして「単純と複雑」というルールがあります。 これはポーズを作る時に右側と左側を分けて考えて、 片方を単純なデザインにして、もう片方を複雑なデザインにするというルールです。


このように左右均等にポーズを作るのではなく、単純と複雑を組み合わせることによりお客さんの視線を集めたい側(複雑)を明確にする事が出来ます。

この時に、複雑なデザインの方が潰れていて(スクアッシュ)単純なデザインの方が伸びる(ストレッチ)というようにスクアッシュ&ストレッチを使う事があります。

ポーズの左右でスクアッシュ&ストレッチを使い分けることで、「単純と複雑」というポーズを作る時のルールに応用するイメージです。これを知っておくとキャラクターのポーズを作る時にも役に立ちます。

複雑なデザイン=スクアッシュ

単純なデザイン=ストレッチ

5、筋肉の動き

アニメーションで筋肉の動きを表現するというのはかなり上級のテクニックですが、海外の映画の仕事では日常的に求められます。特に表情のアニメーションする際に顔の筋肉の表現ができると繊細な表情の演技も出来るのでとても役に立ちます。

また繊細な筋肉の動きを入れることで、動きがリアルに見えキャラクターが生きてると言う信憑性も増します。

ただし少し注意して欲しいのが、必ずしも顔の全ての部分がスクアッシュ&ストレッチするわけではなく、頭など硬い部分もあるので筋肉の表現に向いている柔らかい部分(頬など)にスクアッシュ&ストレッチを入れると覚えておきましょう。

スクアッシュ&ストレッチの動きを筋肉の表現に使って柔らかさを表現

6、インパクトの表現

インパクト(衝撃)の表現にもスクアッシュ&ストレッチはよく使えます。どのようにインパクトを表現するかというと、例えば物と物がぶつかった時などにその力を受けて物体やキャラクターの一部分がスクアッシュ&ストレッチをすることで衝撃を表現します。

[手順①少し大げさに作ってスクアッシュ&ストレッチのタイミングを決めます]

[手順②インパクトの大きさに応じてスクアッシュ&ストレッチの量を決めます]

イメージとしては力の波紋が物体や体を走り抜けるような感覚です。これもやはりどれだけスクアッシュ&ストレッチするのかでインパクトの大きさを表現することができます。

インパクトの大きさ=スクアッシュ&ストレッチの大きさ

スクアッシュ&ストレッチの動き=力が伝達する動き


今回はアニメーションの一番の基礎のスクアッシュ&ストレッチについて、説明ではなく具体的にどこで使うのか?という6つの使い方を解説しました。

シンプルなルールですが使うとなると実は幅広い表現をすることが出来るということがお分かりいただけたと思います。

僕のブログではこんな感じでアニメーションの技術やコツについてまとめているので、また読んで頂けたらうれしいです。

では、

わかすぎ

最後まで読んでくれてありがとうございました!

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