こんにちわ、海外でCGアニメーターをやっている若杉(@ryowaks)です。
昔やっていたブログの方の記事を見返していて、結構面白そうな内容の記事があったので、せっかくなので少しづつその記事をこっちのブログの方に移行していこうと思います。
個人的に今でもずっと大事に覚えている記事の内容があります。それが、今回のこの
アドバイスをあげる時・受ける時のこころえ
という記事です。
AAU時代の体験談
ちょっと前置きが長くなっちゃうのですが、僕の学生時代の話にお付き合い頂けたらと思います。
実はこの記事の内容は昔AAU(サンフランシスコの美大アカデミーオブアートユニバーシティ)に通っている時に教えてもらったことです。僕は当時大学院に通っていたので、卒業するときに卒業制作を論文として出さないといけなかったんですね。それで、学生の共同プロジェクトに参加していて、結構仲の良かった4人くらいのグループでやっていました。
皆ものすごい才能あったし情熱的だったのですが、その分衝突した事も何回かありました。
今でも覚えているのですが、ある日ものすごい喧嘩になったときがありました。何が発端になったかというと、そのチームの中のテクニカルな部分をやっていた仲間が、キャラクターデザインやアニメーションを担当していた仲間のアニメーションを見たときにこう言ったんですよね。
「うーん、なんか違う。なにか分かんないけど、なにか違う。」
これが発端で、言い合いに発展していってしまいました。で、結局最終的に担当していた先生に言われたのは、
「具体的にここをこうした方がいいという提案が出来ないなら、指摘するな。」
ということでした。僕は結局このときただずっと傍観してただけでしたが、衝撃的だったので今でもものすごく覚えているんですよね。映画以外で始めて目の前で本気の「Get the f○○k outta here!」とか聞きましたよ。笑
これが原因ではないですが、残念ながら結局プロジェクトは途中で無くなってしまいました、、、
ただ、僕はこの経験から人にアドバイスやコメントをする時や受ける時はちゃんと心得を持っておかないといけないなと感じました。今こうやってアニメーションエイドなどで教える仕事もしているので、アドバイスの仕方や常に気をつけているし、仕事では監督などからコメントをもらう時にはまたそれも色々と心がけていることがあります。
相手にアドバイスするとき
やったほうがいいこと
- どの段階なのか聞く
- 目的・方針を理解する
- ポジティブとネガティブを混ぜる
- 演技(方針)に関することとアニメーションに関することのコメントを分ける
- 短く簡潔に
- 正直に
- 具体的に
- 本題から外れない
- 優先事項を作る
- アドバイスを求めて来た人に感謝する
- 敬意を払うこと忘れない
やらないほうがいいこと
- 要求されてないことまで話し出す
- 見て考えもせずに話し始める
- 無礼な態度で応じる
相手からアドバイスを受けるとき
やったほうがいいこと
- ノートを取る
- 提案はまず受け入れる姿勢をとる
- どこに注目して欲しいのか提示する
- 考えを共有する
- 質問をする
- もらったアドバイスを受け入れるか決める
- アドバイスに感謝する
やらないほうがいいこと
- 突き放したり口論をしたりする
- 個人的なことを持ち出す
- 言い訳をする
- ずっと黙っている
- アドバイスを待ち続ける
仕事で監督やクライアントからコメントをもらう場合
あと、これはあくまでアドバイスや提案の場合なので、仕事で監督やクライアントからのコメントはもう少し一方的な力があると思います!その場合は、僕は個人的に大切にしているのは、自分の仕事と自分自身を一緒にしないことです。
これって結構大事で、どんなにダメ出しされてもそれは自分自身に言われているのでは無く、仕事や作品に対するフィードバックなんですね。なので、どんなことを言われても、あくまで良いものを作るために一緒に同じ方向を見ているという心持ちが大事になってくると思います。なんだったら、「本当ひどいですねー全然ダメですね」って笑えるくらい自分の仕事と自分自身を切り離せたら最高ですね。
アニメーションの仕事はチームワークです。自分の仕事のコメントで、自分自身を批判されていると思い込んで落ち込んでいたら、自分だけ違う方向を見ていることになります。
全員で同じ方向をみていいものを作るためにもこの考え方は大事かなと思います!
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