海外の映画スタジオでCGアニメーターをやっている若杉です。 今回は、
ポーズの立体感について
書いてみようと思います。
ポーズの立体感とはなにか?
手描きアニメーションを作るときには、ポーズや絵を描いてるうちに段々と質量が減っていってしまったり、立体感が減ってきしてしまったりすることがあります。そこで、手描きアニメーターには立体感を維持して絵を描き続けることが求められます。実際にアニメーションの原則には、その部分に触れているソリッドドローイングという名前の原則もあったりします。
その点、CGアニメーションの場合には、リグというものがあるので、実際に質量や立体感が欠けるということはあり得ません。
ただし、その代わりにCGの場合には逆に、”立体感があるはずなのに立体感があるように見えない”角度やポーズなどがあったりします。
どういう事かと言うと、そのままでも立体感があるはずなのに、立体感を演出・誇張しないといけない場合があります。
この立体感の誇張の事をチート(ごまかし)と言います。
キャラクターが口を開けたポーズですが、このポーズはリグをそのまま使っているので、本来は立体感はあります。ただ、このアングルからだと、口の形が平面的に見えて、立体的に見えないのがわかるでしょうか?
MEMO
別の角度から見ると、このように、口の形が壊れているように見えます。決まったカメラがある場合はある程度は、チートは許されますが、やりすぎると後々問題が出ることもあります。
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