こんにちわ、海外でCGアニメーターをやっている若杉(@ryowaks)です。
突然ですが、
アニメーションを始めたばかりの方や、勉強中の学生の皆さん、クラスの受講は少し高いから独学で頑張っている方、仕事をしながらアニメーションの技術向上の為に自主制作を頑張っている皆さん。
アニメーションを勉強する上で一番いい本ってどれですか??
素晴らしい本は沢山あるので、どれかひとつに絞るのは難しいかもしれないですが、この「キャラクターアニメーション クラッシュコース!」はアニメーションを勉強する上で、一番役に立つ本の一つだと確信を持って言えます!今回はこの本をおすすめするポイントを書いてみようと思います!
アニメーションの書籍の中でバイブルと呼ばれる、アニメーターなら誰でも手にしている書籍がいくつかありますが、この「キャラクターアニメーション クラッシュコース!」はそう呼ばれる本のひとつです。海外でアニメーターをやっていると、この本をスタジオの自分の机に置いているアニメーターは少なくありません。
この本の大きな特徴としては、著者であるエリック・ゴールドバーグが昔自分のスタジオで若いアニメーターを教育するときに実際に配布した資料を集めたものをベースにしているので、より実践的で明日からすぐに使えるテクニックや知識が詰まっている点です。
おすすめする理由 演技のアプローチ
おすすめする理由としては、この本はアニメーションの基礎的な部分だけでなく、演技の考え方やキャラクター性の伝え方、など、具体的にどのような段階を経て複雑な演技のショットを完成させていくかという部分もステップバイステップで書いてある部分です。演技というのは体系的に勉強するのは難しいと思いますが、一流のプロのアニメーターがどういうことを考えながら演技やポーズを作っているかという部分まで書いてあるので、演技やショットを実際に作っていくという面でもとても勉強になります。上級者でもこの本から学べる事は沢山あると思います。
役に立った部分 スペーシングについて
個人的にはスペーシングについて書かれている部分がとても勉強になりました。スペーシングはアニメーターにとって理解するのが少し難しかったり、理解出来てもそこからしっかりと使いこなすのが難しい部分です。この本の中では、手描きのアニメーションではスペーシングをどのように扱っているのか具体的なアニメーションの例を挙げて書かれています。手描きのアニメーションは全てのフレームを絵で描いて管理するので、スペーシングにおいてもより具体的なテクニックが書かれています。CGアニメーションではなぜ動きがぬるくなるという事が発生するのか、その部分についても理由と具体的な解決方法が書かれています。
どのような人におすすめですか?
この本はアニメーションの基礎的な部分について書かれている事はもちろん、演技のをどのように構築していけばいいのかという部分まで書かれているので、どのレベルのアニメーターでも読み返す度に新しいところに目が行き、(自分のスキルが上がることで、別の見方が出来るになったという意味での)新たな発見があると思います。
一回読み切って終わりではなく、仕事や自分でやっているショットで行き詰った時に机の上にあるとパラパラと何回も読みたくなる本なので、初心者から既にプロとして仕事をされている全てのアニメーターにオススメ出来ると思います。
コメントを残す