専門学校と大学
専門学校は選択肢としてかなりいいと思います。
なぜかというと、そのままですが、専門的なことを勉強する場所なので、将来これをやろう!と決めている人にとってはかなり内容の濃い授業が期待できます。
何より、同じ目標を持っている同級生と切磋琢磨しながら一緒に勉強できます。これはさきほどお話した理由でかなり素晴らしいし、もう本当にこれ以上無いくらいの最高の学習環境です。
これ認識出来てない現役の専門学生は、どれだけ今いる環境が素晴らしいか頭入れておくといいです。
(ちなみに僕は日本での大学時代には周りにピクサーいきたい!という人はいなくて、すごい専門学生がうらやましかったです)
逆に大学の場合は、一般的に時間をかけて多角的に勉強することが多いので、将来の可能性がより広がってくると思います。
僕も専門学生はうらやましかったですが、大学には行けてよかったと思っています。
と言うのも、大学に進学した当初はアニメーションに全く興味がなくて、元々はハリウッド映画の視覚効果としてのCGをやりたかったんですね。
でも、大学4年間を通してより自分のやりたいことが明確になって、そこから具体的に道筋をたてることができたような気がします。
ビザと学位
ここから少し具体的な話になります。
もし将来海外で働くということを視野に入れている人は、学校を選ぶ際に「学位が取れるかどうか?」も頭にいれておきましょう。
簡単に言ってしまうと、専門学校か大学か?という話です。
意外に感じる人もいるかもしれないですが、実は海外では学歴はかなり重要視されます。
ここでいう学歴は、「どういう大学を出ているか?」という話ではなく、単純に学位を持っているかどうかです。
ただし、勘違いしないで欲しいのは、クリエイティブな仕事では採用時には基本的に学位は全く関係ありません。ポートフォリオ(作品集)やスキルが最も大事です。
問題になってくるのは、実際にオファーを貰ってからビザを取る時です。
ビザは海外で働くための労働許可証みたいなものですが、これを取るときの条件として学歴を持っているとかなり有利になる場合が多いのです。
ただし、まあ、どちらにしてもスキルや技術が一番大事なので、最終的にはそこを最優先して学校も決めるべきと思います。
日本と海外の学校
では海外と日本の学校ではどちらにいくべきか?
これは今の学位の話でいうと、(少なくともこの業界、僕の知っている限りでは)あまり日本での学位と海外の学位の差はないです。
つまり、海外の学校にいけば将来ビザが取りやすくなる!ということはないです。
ただし、海外の大学では、OPT(アメリカ)やPost Graduate(カナダ)というシステムがあります。
(古い知識なので、ざっくりと書きます)
これは、簡単に言うと「学校を卒業した後に学生のまま労働許可証なくても数年くらいインターンとかで働いていいよ」みたいなシステムです。
ビザの問題は海外で就職するときにかなり大きな壁として立ちはだかるので、そういう意味でも労働許可証を新たに取らなくても働けるというのはかなり大きいです。
会社の方もいきなり外国人にビザを出すよりも、インターン等で試用期間として採用してみて、ちゃんと出来る人だとわかったあとの方がビザを出しやすいです。
また、職歴にも海外のスタジオの名前や作品をかけるのでそこから次の仕事につなげられる可能性も高くなります。
そういった理由から、どうしても海外で働きたい!という人は、海外の学校(特に大学)にいくと可能性が大きくなるかもしれないです。
そうそう、このシステムはワーキングホリデーとかなり近いシステムなんです。
(ワーキングホリデーとは一年間仕事をしながら外国に住める!というシステムです。30歳未満までの場合が多いです。)
なので、ワーキングホリデーが使える国(アメリカは使えません)だったら、このワーキングホリデーを使うことで学校にいかなくても同じように一年間労働許可証がなくても働けます。
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