海外CGアニメーターのわかすぎ(@ryowaks)です。普段はバンクーバーの映画スタジオでハリウッド映画(今まで関わった作品)作ってます。週末はオンラインスクール(アニメーションエイド)でアニメーションを教えてます。
CGデザイナーってデッサン力必要ですか?
こんな感じの質問を専門学校の学生などによく聞かれたりします。実際にCGデザイナーを目指すならデッサン力が必要という話をきいたり、学校の基礎クラスとしてデッサンのクラスがあったりというのは良くききます。
ただ、意外と実は「なぜデッサン力はCGデザイナーにとって必要なのか?」という話に関して具体的に書いていたり、説明している人がいない気がしたのでこの記事にまとめようと思いました。
僕自身しっかりと「これが正解です!」というのは言えないのですが、少なくとも僕自身の経験から、絵の勉強を始めてから明らかに変わった点というのがあるので、今回はその僕自身の経験を踏まえた上で学びがあった点やこういう力がついたということをまとめて書いていこうと思います。
先に結論から言ってしまうと、絶対にデッサン力はあった方がいいと思います。この記事を読んでもらえたら納得してもらえると思います。
この記事は、
- CGデザイナーを目指す上でデッサンを勉強した方がいいのかわからない
- プロのCGデザイナーでこれからデッサンの勉強をしようか迷っている
- デッサンが出来ることによって具体的にどういう効果があるのか知りたい
という人に向けて書いています。
ちなみに先に書籍だけ紹介しておくと、デッサン(ジェスチャードローイングですが)の勉強をするならこのあたりがおすすめです。最近立中さんもジェスチャードローイングの本を出されていたので、アニメーターを目指している人はもしかしたらそちらの方が理解しやすいかもです!
さっそくいってみます。
①ものを見るときの観察力
観察力ってよく聞きますよね。でも皆さんそもそも観察力って言葉がすごい抽象的で、なんのことを言っているのかよく分からなくないですか?言葉の定義としても少し広すぎて説明するには少し雑な気がします。
僕もいろいろな所で観察力、観察力という言葉を聞いたことがあったのですが、少し前に「あ、こういうことなんじゃないかな?」と気づいたので、僕なりの解釈としてもう少し具体的に説明してみます。例えばこの写真を見てみてください。
この写真をジェスチャードローイングするとこんな感じになります。
この場合、僕の思う観察力というのは「取捨選択する力」だと思うんですよね。何がこのポーズの要素として重要なのかを「見て、理解する」これが観察の本質なんじゃないかと。
CGのアニメーションの場合も同様で、参考動画など見たものをそのまま写してしまうとそれはモーションキャプチャーやロトスコープになってしまいます(もちろんそういう技術が求められる素晴らしい仕事もあるのですが、今回は手付けのアニメーションの場合という前提にします)
そのまま写すのではなくて、「どの要素があるから、このポーズはこのポーズとして成立しているんだろう?」みたいな感じですね。
このジェスチャードローイングの考え方や方法については、別で記事を書いていて、動画も撮っているのでそちらも見てもらえたらもう少し詳しく解説しています。
②細かいところへの注意力
これは特にCGアニメーションに特化した話になってしまうのですが、例えばCGアニメーションの場合はリグというのがあるので、デフォルトの表情やデフォルトの指のポーズというのが存在してしまいます。
シーンの中にリグを入れたそのままの状態、例えばこんな感じですね。
皆さんこのポーズを見てどう思いますか?正直言うとそこまでめちゃくちゃ悪くはないですよね、僕はこういうポーズの事を70点のポーズと呼んでいます。
当たり前ですが立体的ではるし、デザインも作画崩壊していないし、70点くらいは余裕でもらえるポーズだと思います。
ただ、逆に言うとデフォルトの状態で変に70点もらえてしまっているせいで、特に初心者のCGアニメーターはこのままのポーズでいいかなと思ってしまい、このまま進めてしまう人が非常に多いです。これが実は根深い問題だったりします。
一方で、手描きのアニメーターやイラストレーターには、タダでもらえるデフォルトのポーズというのが存在しません。描かなければ生まれないからですね。描かざるを得ないとなるとやはり無意識だったとしても、そのキャラクターのデザインや状況や伝えたいことを考えて描いてしまいます。つまり、しっかりと意図が入ったポーズになるということです。
そこで絵の習慣があると、この細かい部分への注意力というのが鍛えられます。絵なので描かなければそこにポーズは生まれません。一度この細かい部分への注意という感覚を体感覚として経験すると、むしろ指や表情をデフォルトのままにしておくというのが自然と気持ち悪くなります。
やはり学びで一番大事なのは自分で体感してみることですね。絵がかけるとこのあたりは意識せずとも身につきます。
③アイディアへの探求力
CGの作業においての一番のデメリットって何かわかりますか?それは、「手軽にアイディアを試せない」ということです。
特にCGのアニメーションでは、ひとつのポーズを作るのに10〜20分くらいは平気でかかったりします。そこでパソコンの上でいろいろなポーズや動きのアイディアを出すというのは、とても時間がかかってしまいとても時間のコスパが悪いです。
そして最悪の場合は無意識に自分で妥協してしまって、最初のアイディアでいいや、、、という気持ちになってしまいます。
例えそこまでうまくなくても、簡単に絵が描けるスキルがあれば手元のスケッチブックに素早く色んなアイディアを描き出すことが出来ます。ちなみに、プロでも学生でもクリエイティブな仕事をしている限り絶対にスケッチブックは常に手元に持ち歩くがおすすめです。
スケッチブックは持っていて「描きやすい」「テンションがあがる」ものを使いましょう。少し高いのですが、僕のおすすめはモレスキンのこのスケッチブックです。とても描きやすくてテンションが上がって絵を描きたくので、結果的にめっちゃコスパいいと思います。
特に表情に関しては特にCGで作ろうとすると結構時間がかかってしまうので、まず先にスケッチブックにアイディアを出すようにしています。ある程度のニュアンスさえ伝わる画力さえあればそのアイディアでいけるか判断は出来ます。
そして、最終的に自分の中でこれで行こう!といういいアイディアが出たら始めてパソコンの上でキャラクターのポーズや動き作りにとりかかるという感じですね。
今回はこんな感じでCGデザイナーは絵を描けた方がいいのか?について僕自身の経験と理解をまとめてみました。
必ずしもこれが正解というわけではないですが、少しでもお役に立てたらうれしいです。読んで頂いてありがとうございました。
わかすぎ
こんにちは記事拝見しました。
そうですよね、どこまでやるのかというと人によりますがやはりモデラーでもデッサン力が必要なのだと日々実感しております。
デッサン下手な人でうまいモデラ―というとちょっと合ったことないですね。
日々努力ですね
?3Dデザイナーで即戦力は芸大出身者。なぜならば芸大入試にデッサン」テストがあるから、芸大入学まで数年デッサン描き続ける。
これができるのは絵描きが大好きな人。
絵が上手い人というのはデザインセンスがいい人と、デッサン力が高い人
どっちも求められるので、
3Dデザイナーでゲーム系、映像系の大手でエリートで入社したければ、
芸大に行くのは必須。
芸大は「センスがよい色彩絵を描ける、デッサン力高い」人だけが入学できるから
絵描きが下手なのに3Dデザイナー目指したら
絵が最初からうまい素質がある子と比べて
低質なものしか作れない。
(トレースしたら簡単な、機械系しか3Dモデリングできない、
使い物にならない人とか)
3Dデザイナーはピンキリ。
誰でもなれる仕事ではない。向き不向きがあり、
絵描くのが大好きで、周囲からいつも
「絵がうまいねえ。」と言われてきた子は目指すことは容易。
上流の3Dデザイナーを目指すにはアートセンスが必要。
機械の設計とは場合が違う。
有機的なモデリングが格別に難しいのでデッサン力が芸大クラスは必須。
だが、
人手不足なので低質なモデラーでも、通用してるのが問題。
滅茶苦茶へたくそな3Dデザイナー名乗ってる
恥ずかしいモデリングしてる人がいる。
3D普及初期にはめっちゃくちゃヘタなのに
なぜか3Dデザイナー出来てた。が、
今は芸大出身者が3Dデザイナー職多くやるので、
レベル高くなった。