なぜサブテキストは大切なのか?
僕らの仕事は、絵でもアニメーションでも、動きやポーズで観客とコミュニケーションを取ることだと思います。見てくれる人に対して、伝えたいメッセージがあって、そのメッセージを実際に見てくれる人に伝える為の言語がサブテキストと言えるかもしれません。僕らは言葉でコミュニケーションを取る代わりに、絵やアニメーションでサブテキストを通して、コミュニケーションを取るわけですね。
そして、サブテキストを考えることによって、なんとなくつけていた動きやポーズに正解と不正解が生まれます。
サブテキストの意味
そもそも、サブテキストという単語の意味は、 サブマリン(潜水艦)の”サブ”に文章という意味のテキストです。つまり、 ”表面には見えない、下に沈んだ本来の言葉 ” みたいな意味で、状況に応じては、簡単に”本心 ”と言えるケースも多いです。
サブテキストは大きく分けると、2つに分けられます。
①絵全体から伝わってくるイメージ
②キャラクターの本心
①絵全体から伝わってくるイメージ
では実際にこの2つのポーズを見てみましょう。目の前にある箱を持ち上げようとしているポーズがあります。この2つのポーズを見たときに、皆さんはこの画からどんなメッセージが伝わってくるでしょうか?
例1)
何となくですが、左のポーズは少し不安そうで、サブテキストは、「えぇ、、、持ち上げられるかな、、、」だったり、自信が無いように見えると思います。対して、右のキャラクターは、「まっこれくらいなら持ち上げられるな」のような雰囲気がありますよね。ここで僕なりのサブテキストを考えるコツが2つあります。
1、繊細な感情表現を具体的に決める為にサブテキストは言い方も含めて決める
- この場合のサブテキストは、僕にとっては、「持ち上げれるかな?いけそうかな?」ではくて、「えぇ、、、持ち上げられるかな、、、」なんです。この2つの言葉は、若干ですがニュアンスに違いがありますよね。この場合は言い方によって、自信の無さに微妙な違いが生まれていると思います。このように、言葉の言い方によって、サブテキストのニュアンスは変わってきます。また、ちゃんと文字で書くことによって具体性も増すので、しっかり書き起こすのはおすすめです。
2、ポーズに吹き出しを書いてみて当てはまる言葉を考える
セリフとサブテキストの関係を書くために、ここで今度はキャラクターの本心を表現したサブテキストで、もう一つ例を出してみます。
②キャラクターの本心
例2)
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