こんにちは海外でハリウッド映画のCGアニメーターをやっている若杉(@ryowaks)です。
今日は講演やクラスで、学生から良く聞かれる質問について書いてみようと思います。こんな質問です。
クラスメイトの作品が素晴らしく自分の作品に自信が持てなくなってしまって…どうしたら自信を持てますか?
こういう経験がある人って割と多いんじゃないでしょうか?特にこういうクリエイティブな仕事をしていると、”好きでやっている”人が多いので感情を切り離す事が難しい時もあると思います。
特に学生時代は、周りは同じ環境で一緒に勉強している同年代の友達ばかりになるので、ライバル意識を持ったり、他の人とどうしても比べてしまいがちな環境だと思います。
周りには、
みたいなことも考えてしまうのも納得です。
僕自身も他の人と比べて自信が無くなってしまうことは結構あります。学生時代もあったし、今でもそういうのはあったりします。今回はこの問題を二つに分けてまとめて見ようと思います。
①クラスメイトの作品が素晴らしく見えてしまう問題
②自分の作品に自信が持てなくなってしまう問題
①クラスメイトの作品が素晴らしく見えてしまう問題
僕の考え方としてクラスメイト作品が素晴らしく見えてしまうという目線は実はすごい大事だと思います。なぜかと言うと、アニメーションに限らずこういう映像作品をつくる仕事ではいかに客観的に自分の作品が見れるか?というのが大事になってくると思います。
客観的に作品をみて、何が悪く何が良いのか?という良し悪しの判断が出来る目がとても大事
つまり、クラスメイトの作品が上手く見えてしまうのは、ある意味で上手い下手がちゃんと客観的に見れている証拠だと思うので、そこからもう一歩前にいければいいと思います!
どういう事かと言うと、
あの人うまい、、、あー、、、
じゃなくて、
あの人うまい、、、じゃあ何がうまいんだろう?どうしてうまいと感じたんだろう?自分に足りないのはなんだろう?
というところまで踏み出せていけたらいいと思います。僕のクラスではいつもクラスメイトの作品を添削している時に「作品のいいと思った所を理由をつけてコメントしよう!」というのをやっています。作品を見て正しく良いと判断出来る目とどうしてそれが良いのか考える洞察力はアニメーションを実際に作れる能力と同じかそれ以上に必要な能力なんじゃないかなと思います。
なんでだろうと考えて分析して、そこからその足りない物を手に出来たらもう一歩前に進めるので周りに上手い人がいるのはむしろありがたいという気持ちになります。これは自分が成長するための大きいヒントになります。
ここまで考えられるようになると、むしろ素晴らしいアニメーションを見たらそこが”自分が成長出来る伸びしろ”と見れるようになるのでうれしく感じます。
そしては実は本当にダメなのは、自分が一番うまいと思ってしまう状況なんじゃないかなと思います。むしろそんな風に思ってしまうくらいなら、周りに人をうらやむ方がまだいいかなと僕なら思うかもしれないです。なぜなら周りの人が自分のレベルに追い付いていなくて、自分が成長できる環境では無かったり、自分の作品のクオリティを正しく判断出来ていない状況だと思います。
そうすると成長する機会が一気に減るので仕事や勉強が一気につまらなくなってしまいます。
②自分の作品に自信が持てなくなってしまう問題
自信に関しては、僕の経験上、ここまで達したら自信がつくっていうラインは無いように感じます。自信に関して悩みを持っている人は、自分の技術やクオリティが足りないから自信が無いと思ってしまう人が多い印象ですが、実は、
上に行ったらまた上が見えてしまうし、平らにはならない
と思います。なので、僕の考え方としては、そうではなくて、今現状で自分が上向きかどうかが大事なんじゃないかと思います。
色々考えたり、毎日積み重ねたり、勉強したり、新しい事を試してみたりすることで日々成長していると感じると、”今の時点”で自分は上向きになっていると感じられると思います。
ベクトルが上を向いている状態って言うのが自信だと思う
ベクトルが上を向いていると、どういうことが起こるかというと、「このままやっていけばいつかは到達出来るっしょ!」ていう自分に対して楽観的観測が出来るようになります。こういう目線が持てている状態が自信がある状態だと思います。
まとめ
クラスメイトの作品が素晴らしく自分の作品に自信が持てなくなってしまって…どうしたら自信を持てますか?
に対する答えは、
クラスメイトの素晴らしい作品をどうして素晴らしいと感じたのか?をしっかりと考えて、そこから自分がやるべき事を明確にして、自分はここをもっと勉強したら上手くなれると明確化する。そして、そういう部分を意識すると日々成長している実感を持てるので心配しなくても自信はついてくると思います。
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